【少年野球】バッティング練習 素振りにノルマはいらない。
素振りって、何の練習?
みなさんこんにちは、お父さんのための野球教室の長田です。
今回は「素振り」についてお話したいと思います。
そもそも「素振り」って何のためにするのか?
大人の僕なら、「気分転換」「バットを振るのが気持ちいい」ってとこでしょうか。
少年野球の子供達にとっての「素振り」は、もちろん上手くなるための練習方法の1つだろうと思います。
ということは、「素振り」をすれば上手くなるということですよね?
でも、練習方法である「素振り」の正しいやり方や回数を何回やったら、こういう効果があるとか、聞いたことあるでしょうか?
僕はありません。
いろんなお父さんから、お話を聞きますが、明確に答えて頂いたことはありません。
だとすると、「やっておけば上手くなるかもしれない」ぐらいのものなのかも。
「昔からみんながやっている練習だから」「打っている選手は自宅でも素振りをしているから」とか、そんな認識かもしれません。
何かモヤモヤしてしまいます。
せっかく素振りするなら、目的や効果を知っておきたいところです。
子供達に、目的も効果も知らないまま、「家で毎日100回素振り!」なんてノルマを課すことは、パワハラではないか?
そんなことまで考えてしまいます(笑)
素振りにノルマは必要?
とはいうものの、「素振りは効果がない!」とも言い難い気もします。
「フォームを固める」「バットを振る体力がつく」という効果はありそうですよね。
投手をイメージしながら素振りをすれば、イメージトレーニングにもなりそう。
しかし、これらの効果も子供達が、何の目的で素振りをするのかを知っていてこそだと思います。
いやいや振った100回の素振りがバッティングを狂わせてしまうことが、ないともいえない。
真面目に回数を振りすぎて腰痛になる小学生を何例も見ました。
そういうケースからも、素振りは回数をこなす練習になってはいけないのかもしれません。
今回この素振りをテーマにしたのには、理由があります。
チームで一番素振りをしているのに打てない
「素振りはチームで一番やっているのに、打てないんです。」
「真面目で、練習は手を抜かない選手なんですが、結果がでません。」
野球の指導をしていると、こういう保護者のかたの悩みをよく聞いたからなんです。
「練習から帰って寝るまでに毎日200回~300回欠かさず素振りしています。」
なのに打てない。
練習が嫌いな子のほうが、試合でよく打っている。
「だから、何とかしてあげたいんです。」と。
なぜ、言われた以上に素振りをしているにもかかわらず、結果がでないのか?
なぜ、このケースが多いのか?
「まじめな選手は、センスがない?」
「努力は報われない?」
いろいろ考えていましたが、1つの答えがこれでした。
実際にボールを打ったスイングを見せてもらうと、素振りとスイングが同じだったんです。
「ん?」
「同じで何がいけないの?」そのために素振りしているんでしょ?
と思われるかもしれませんが、打てない選手に共通していたことの1つなんです。
素振りと実際のスイングは同じではない
打てない選手の共通点に素振りと全く同じようにボールを打つというケースがあります。
小学生に特に多い症状でした。
逆もあります。全く違いすぎて打てないことも。
しかし、真面目で素振りの回数が多い選手で打てない場合は前者の理由があてはまりました。
これは、結果の出にくい動作を毎日何回も身体に浸み込ませる練習をしてしまっているということです。
悲しい言い方をすると、素振りをすればするほど、打てなくなる。ということです。
まとめ
もし、チームで自宅の練習に素振りの回数ノルマがあるなら、気を付けて素振りをしてください。
その回数がメリットになるかデメリットになるかは、やり方次第です。
できるなら、素振りはゆっくり動作を確認しながら振ることをおすすめします。
強く振るときはなるべくボールを打ちましょう。
このテーマについては、今後も実例や検証をご紹介していこうと思います。
この記事を書いた人長田真樹
2011年~2021年、京都学園大学・京都先端科学大学硬式野球部コーチを歴任、リーグ優勝春秋通算10回・全日本大学選手権大会6回出場・明治神宮大会1回出場。
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