【少年野球】少年軟式バットの開発事情
高額な少年軟式バット
最近、お父さんのための野球教室のYouTube撮影で、野球用品メーカーの開発担当の方とお話しする機会が増えました。
私自身、野球専門店や、野球用品メーカーに勤務経験があるので、内情は大体わかってると思っていたんですが、それ以上に開発の裏側ではいろんなことがあるなと。
少年用の野球用品は年々高額化しているようで、特に軟式の特殊バットは、各社2万円~4万円台にもなっている。
高校硬式のバットよりも高額。
昔は、一番高額な野球用品は硬式野球の用品で軟式は金額的にはその下。
少年用はさらに大人用より安価というのが常識だった気がします。
バットでいうと、今はこんな感じ。
高額な順番でいうと
一般軟式野球特殊バット
↓
少年軟式特殊バット
↓
少年硬式特殊バット
↓
高校硬式金属バット
いまや硬式野球の金属バットより軟式野球のバットが高い時代。
なぜ、高額になったのか?
これは、業界を取り巻く環境が原因になっています。
軟式野球は、飛ばない野球から飛距離が出る野球にシフト。
ボールもバットの飛距離を求める商品が開発されていきます。
ボールは固く重くなり、硬式野球に近い仕様に。
バットは、よい遠くへ飛ばすために反発力のいい素材を組み合わせたものが開発されます。
そこで、各社の飛距離競争がスタート!
毎年開発されるバットの素材は、ウレタン、カーボン、樹脂、金属、スプリング状、コイル状、様々な素材と加工を組み合わせることで、数値上数メーターの単位で飛距離が伸びています。
空気圧で飛ばすバットまで登場!
この複雑な組み合わせや配合と新しい素材が高額な原因。
逆に硬式野球は、基本的に素材は金属。
しかも、年々反発力を低くする傾向。
海外の金属バットは、木製バットと反発係数が近い基準で作られているが、日本には、そのような基準はありません。
重量と金属の厚みの基準はありますが、海外のものよりもまだ飛距離が出るモデル。
現在高野連でも検討がされ始めました。
軟式特殊バットは本当に飛ぶのか?
開発の方にズバリ聞きました!
「値段に見合う飛距離が出るんでしょうか?」と
答えは、条件付きで「イエス!」
条件付き?
実は、各メーカーさんの話はみんな同じなんです。
その条件とは?
「芯」に当てること。
どんなバットも芯で打つしかない!
「芯」でとらえることが重要なのです。(笑)
当たり前といえば当たり前。
どんなに高額なバットで打っても、ピッチャーゴロを打つことありますよね(笑)
木製バットよりは、芯とよばれる部分は広いようですが、やは基本的に芯の部分で打つしかないようです。
皆さん、バットの性能を生かすも殺すも技術次第です。
しっかり、芯でとらえる練習をしましょう!
この記事を書いた人長田真樹
2011年~2021年、京都学園大学・京都先端科学大学硬式野球部コーチを歴任、リーグ優勝春秋通算10回・全日本大学選手権大会6回出場・明治神宮大会1回出場。
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