体を大きく使う感覚を身につける
教材購入者の方からこのような質問をいただきました。
【質問】
小学校5・4年生の男の子がおりますが、二人共 軟式の少年野球チームに所属しています。
5年生の兄は、投手兼外野手をやらせてもらっています。
4年生の弟の方は 外野手やっています。
二人共相談したいのですが、今回は 兄の方のご相談させて頂きます。
3年生からチームに入り、昨年か投手をする様になりました。
肩がいい方なのでそこそこの球を投げますが、(練習の時です。)
試合になると、どうしてもフォアボールを嫌がり、手投げになり 腕でコントロールしようとしているように、私は 見受けられます。
昨日も練習試合があり 登板したのですが、フォアボールから自滅し 1回で8失点と散々な結果となってしまいました。
以前はもっとダイナミックなフォームで投げていたように思うですが、最近は、コントロールを気にするあまり、とてもこじんまりなったように、感じています。
投球フォームも元々 すごい癖のある投げ方なのですが、最近 もっとひどくなった様にも感じます。
一番感じるのが、足高く上げる事が出来ない事と 立ち姿が安定していない、肘が上がらない 腕を押し出すような感じを受ける。
以上です。
私も桜イズムを購入し下半身を重点に子供に指導しているのですが、なかなか うまく行っていないのが現実です。
チームの監督にも相談しましたが、体が硬いのでストレッチを家でやらせてくれとの事でした。
子供はあまり地味な練習をしたがらず、結果のすぐ見える練習ばかりしたがります。
シャドウピッチングや、ストレッチをやりたがりません。
このままでは、肘か肩をやってしまいそうで見ていて心配です。
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■ 体を大きく使う感覚を身につける
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ストレッチなどの練習を楽しく感じる小学生はほとんどいないと思います。
高校生になっても、大学生になっても、それはあまり変わらないです。
必要だと考えるから行っていることです。
小学生の時に、その必要性を考え自ら取り組んでいる子どもはほとんどいません。
バッティング練習であったり、ピッチング練習であったりそういう練習が楽しいのは当然ですし、そこに楽しさを感じることがこれから野球を続けていくうえで最も大切なことです。
ですから、うちの子は野球に対して真面目に取り組んでいないと思わなくても大丈夫です。
確かにストレッチなどは大切な練習です。
ただ個人差はありますが、小学生時期は筋肉そのものが柔らかい時期でもありますから、神経質になる必要もありません。
■まずは体を大きく使う感覚を身につけましょう
ではなぜ体が硬く見えてしまうのかということになります。
一つは動作のぎこちなさ、もう一つは動かすことのできる範囲、いわゆる可動域にあると私は考えています。
可動域を拡げるためのトレーニングはたくさんありますが、まずやって欲しいのは、全身を大きく使って自分の持っている体の力を出し切る感覚を覚えることです。
そこでお薦めなのが、キャッチボールとピッチング前の連続立ち幅跳びです。
トレーニングというと構えてしまうので、速いボールを投げるためのおまじないと伝えて下さい。
基本は立ち幅跳びと同じ要領ですが、着地のときはつま先だけを使います。
そうすると深く膝が折れず足に負担がかからず、かつ下半身にバネをつけてくれます。
ジャンプのときは大きく手を振って反動をつけ、弓をしならせたイメージで胸を張って跳びます。
これを連続して3回から5回のジャンプを行います。
体を大きく使う感覚を得てから、キャッチボールやピッチングを行うことを、まずは繰り返しやってみて下さい。
■足の付け根を曲げる
足の上げ方についてです。
足を上げた時にフラフラとして安定して立てないことがよくあります。
この時、「下半身が弱い」「走り込みが足りない」となりがちですが、その足の上げ方が悪いと、いくら下半身を強くしても安定しません。
よくあるのが「足を高く上げなさい」と言うと、足のつま先を高く上げようとする投手です。
つま先を高く上げようとすると、上半身は反りかえった状態になりますね。
そうするとバランスが不安定になり、フラフラします。
そうならないために、少しコツがあります。
それは、上げる足の付け根から曲げるということです。
そうすると上げる足は体に近づいてくるので、バランスを取りやすくなります。
足を上げるという動作は、軸足に体重を乗せることと次に踏み出すことがその目的です。
ですから、軸足に体重がのって次に足を踏み出すことができれば、足を思い切り高く上げる必要はないんです。
ランナーがいるときのクイックはその条件を満たす最小限の高さです。
プロはそれでも振りかぶったときと同じボールを投げますよね。
これはその条件を満たすポイントを知っているからです。
クイックについてはコチラの映像で詳しく解説しています。
⇒ http://www.1baseball-club.com/field_02/
ですから力任せに反動でつま先を上げるのではなく、足の付け根を意識して足を上げてみて下さい。
またその時に、上半身も真っすぐの姿勢を意識しておくとより良いです。
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