間違ってはいけない「2択」
FROM
お父さんのための野球教室事務局
■まずはコチラの動画をご覧ください↓
筑波大学で野球の動作分析を専門として日々研究している川村さん。
そんな川村さんが子どもたちを指導するにあたって、
「最も重要な時期」と挙げているのが中学生の時期です。
その理由は、高校生の時期にバッティングスキルは
大きく伸びるという研究結果が出ているからです。
中学生の時期は、その高校で飛躍的に能力を高めるための「準備段階」として
研究者の間で重要視されているというわけです。
しかし、動画の中にもあったように
成長期である中学生の指導は難しい部分が多々あります。
最も重要だけど最も指導が難しいのが中学生の時期というわけです。
今、このページをご覧のあなたは、
お子さんの上達を真剣にサポートしたいという強い思いをお持ちの方だと思います。
もし、中学生のお子さんをお持ちであれば、
・中学生になってから変化球が入ってきて空振りや凡打が多くなった。
どうにかして打てるようにならないか?
・バットも重くなったから少年用のバットのように鋭く振れなくなった。
筋トレはやった方がいいのか?
また、やるとしたらどんなトレーニングが効果的なのか?
・チームの練習では個人的に指導してくれる機会がほとんどない。
自宅での練習がバッティング向上につながると思うけど
中学生の時期にどんな練習をさせたらいいのかよくわからない…。
このような疑問や悩みを抱いてはいませんか?
また、お子さんのことを真剣に思えば思うほど
どうにかして現状の悩みを解消して、さらに上手くなってほしい…!
息子の夢であるプロ野球選手に少しでも近づかせてあげたい…!
そう思ってはいませんか?
そんなお子さん思いのあなたにだからこそ
はっきりと伝えたいことがあります。
プレッシャーをかけるわけではありませんが、
一番伸びる時期である高校生のときの「伸びしろ」は、
中学生時のチーム全体練習以外の練習で決まります。
つまり、お子さんの帰宅後、または学校に行く前の時間を利用した、
「お父さんとの練習」にかかっているんです。
チームの全体練習は、チームとしての練習がメインとなり、
なかなか個々に教える時間を作ることは難しい環境です。
だからこそ、
「自宅でお子さんとどんな練習をして
どのように教えてあげるべきか」が重要になってきます。
お子さんの将来の「伸びしろ」は、
お父さんの教え方にかかっていると言っても大袈裟ではありません。
では、中学生の時期に具体的にどんな練習をして、
どのように教えてあげるべきなのか?
川村さんにインタビューしてきました。
沢村:川村さんの数多くの研究結果から中学生の時期に、練習すべきこと、
バッティングで身に付けておくべきことについて教えてください。
川村さん:わかりました。バッティングに関してということになりますと、
どうしても、身長が伸びる時期でもありますので、弱いのはやっぱり筋力というか、
力の発揮の能力がちょっと弱いという傾向があります。
もうちょっと言うと、結構やっているつもりなんですけど、
あんまり成果として表れないということが多いような気がします。
逆に、成長が早く、身長が止まった子はどんどんバッティングなんかもよくなっていく傾向があるんですが、そこの個人差をしっかり見ながら、長い目で見ていくというのは、指導者の人にも必要ですけれども、本人にとってもそんなに慌てなくてもというふうに思うところですので、まずは今の自分の体が、まだ身長が伸びているのか、それとも、もうある程度止まっているのかという、そういう判断をしながらやっていくところに中学生の指導の難しさがあると思うんですね。
しかし、その成長に個人差がある中でも
共通してできるようになっておくべきことがあります。
それは、DVDの収録中でもお話ししましたけれども、
ちゃんとした自分の軌道をしっかり持つということですね。
それで、ボールとバットをしっかりミートしていくという、
その技術が大事になってくると思います。
沢村:軌道というのは、スイング軌道のことですか?
川村さん:そうですね。ボールをしっかりとらえるという技術が大事になってきて。
どうもちょっと最近、この技術がないがしろにされているようなところもあって。
これは金属バットが非常に発達してきて、芯がものすごく広くなって、芯に当てるという、うちの学生に聞いても、芯に当てるということはもう聞いたことがないというか、
教わったことがないみたいな。そういう感覚がすごいあるんですよね。
そうすると、結局私たちの大学のようなカテゴリーに来たときに、
芯に当てないと全然飛ばないので。
沢村:木製ですものね。
川村さん:そうです。木製になるとですね。
そうすると、すごく苦しむ子が多いなと思っていて。
元をたどると、どうもやっぱり中学校のときにやっていたことや指導が、
あまり発展性がなかったんじゃないかなという気はしていますね。
沢村:なるほど。
その中学生のとき、小学生、少年野球と中学生で大きく変わってくるところというのは、やっぱり変化球が入ってくるというところがあると思うんですけど、そのあたりについては、変化球を交えられてくるというところで見ると、バッティングというのは、どのような能力が求められてくるんですか。
川村さん:まず1つは、これは中学校のときに身に付けるというのは、なかなか難しいとは思うんですけれども、しっかりと軸足のほうの内側の足で、待てるかどうかというのがすごいポイントになると思います。
ただ、これは大人になっても同じ課題が出てきて、なかなか身に付けるのは難しくて、
中学校のときに体も細い状態で身に付けるというのは、ほぼ難しい技術になってくると思います。
その代わりに、ドリルの中でもやりましたけけど、
例えば、ひねる動作を一瞬にできるかどうかによっても、実は「タメ」というのができて、
例えば、前に出て、さあ打ちに行くぞといったときに、一瞬クッとこう、左の肩が待てるようになれば、変化球でもだいぶ対応ができますので。
中学校のときに、ぜひ身に付けてほしいのは、
そのねじる動作をうまくできるようにすること。
ねじる動作というのは、ドリルでもやりました、メディシンボールを力強く投げるという動作もそうですけども、その前に、体の柔軟性ですよね。
腰が回ってからでも、肩が十分に回れるような、そういう可動域をしっかり持っているというのはすごく大事なことの1つです。
中学校のうちは、これはバッティングだけじゃないですけど、
そういう体の柔軟性というところにもっと目を向けてやっていくというのは、
人によって差はないところで、大事なことだと思っています。
沢村:分かりました。
では次にスイングにおいて、バッティングにおいてですね。いろいろ研究されて、データも取られていると思うんですけれど、中学生の段階で言うと、良い選手に共通しているところって何がありますか?
川村さん:そうですね。やはり、スイングのスピードから言うと、だいたい良い選手だと、
120キロぐらいまで上がってくるというのがポイントです。
だいたい120キロぐらいになると、
普通の球場でホームランが出だすスイングスピードになってくるので、
そうなんですけれども、一方で、これは正確なデータとは言えませんけれども、
傾向として見られるのは、
やはり変化球に崩れやすいというところがかなりあります。
しかも、それはやはり体力的な部分もあるんですが、技術的なことを言えば、
やっぱり1つのスイングしかできないというふうなところがありますので、
ぜひ、できればやってほしいのは、ペッパー(トスバッティング)みたいなもので、
いろんなバットのコントロールを身に付けるというのは、すごく大事かなと思っています。
要するに、パワーはこの後の世代の、高校時代にいくらでも付けられますので、
中学生のうちにやらなきゃならないのは、例えば、ちょっと難しい話をしますけれども、
同じ真ん中のボールが来ても、センターや逆方向とかっていうふうに、
ボールに対していろんなバットの入れ方ができたり、そういうふうなものが身に付くと、
いろんなピッチャーに対応できるようになってくるので、
私はここはあんまり真剣にやるというか、遊びの部分ですごくいいと思うんですけど、
いろんなペッパーであったりとか、バッティングセンターみたいなところでもいいと思いますし、あと、バッティングでいいなと思うのは、やっぱりそういう方向性を考えたときは、自分でノックを打ったりとかするのは、すごくいい練習方法だと思っていて。
そんなようなことができるかどうかというのは、すごく大事かなと思っています。
これに1つ加えたいのは、やっぱり今の中学生の野球環境は、
非常に悪いところもあるんですけれども、逆に整い過ぎているところは、
すごく整い過ぎていて、遊びがないんですよね。
沢村:なるほど、確かにちょっと差は激しいですね、環境に関しては。
川村さん:だから、どうしても野球はいろんなことで、教わるようなことになってくると、
今言ったように、いろんなバットの入れ方をしたりとかして、打球の方向を変えたりとか、とらえ方を変えたりするとかっていう、
簡単に言えば、じゃあ、今ゴロを打ちなさいと言って、ゴロが打てるか。
もしくは、外野フライを打ちなさいと言って、打てるかと言ったら、
多分なかなかうまくいかないと思うんですよね。
そういう技術というのは、実は早いうちに身に付けておくべきことで、
飛距離とか、強さというのは、高校時代のときに付けていくべきことということですので。
そういう何かこう、自分で意図したバッティングとかが、もっとできるようになるのが
中学生の時期だというふうに思います。
沢村:中学校の時期にいろんな方向、打球の角度を意識した練習を極力やって、
できるだけ早く身に付けたほうがいいということですね。
川村さん:はい、そうですね。そういうのを言うと、
練習、練習というような感じになっちゃうかもしれませんけど、僕はそれを何かもう遊んでいる中というか、何かそういう余裕のある中でやっていくと、例えば、崩されたときに、片手一本でこう払うとか、そういうことというのは、やっぱり教わってできるというところじゃないところもありますので。
沢村:崩されながらも、打てる技術。
川村さん:はい、打てるっていうことですね。
そういうのは、実は中学生のときに、ぜひやってほしいなということの1つですね。
沢村:じゃあ、何て言うか、形にはめ過ぎるのもあまりよろしくない?
川村さん:そうですね、中学生の段階ではあまりよくないかなとは思っています。
沢村:なるほど。じゃあ、逆にボール球も打つぐらいの練習も取り入れた方が…。
川村さん:はい、そうです、そうです。どこまで打てるのかとか、
何かそういう遊びみたいなのがもっとあっていいのかなというふうに思いますね。
沢村:そうですね。
試合でも、ボール球を拾ってヒットというシーンは結構ありますもんね。
川村さん:はい、あります。
沢村:なるほど。
今までの話しを少しまとめますと、トレーニングでいうと、
バットを振れる筋力をつけるために自体重でのトレーニングを取り入れると同時に
体の可動域を広げること。
バッティングスキル面では、飛距離よりも、どんなボールにも対応できるミート力、
つまり、柔軟なバッティングスキルを中学生のうちに身に付ける必要があるということですね?
川村さん:はい、そうです。柔軟なバッティングですね、はい。
沢村:それは逆に、中学生のうちに、高校に上がるまでに身に付けないと、
どういう壁に当たりますか?
川村さん:間違いなく、こういうピッチャーには強いんだけれども、
ちょっと違うピッチャーが出てきたりとかすると、全く打てなくなる可能性が高くなりますね。
そういうまさに柔軟性というか、例えば、左ピッチャーが投げてくる角度や、
サイドハンドが投げてくる角度とか、いろんな角度でピッチャーは攻めてくるわけですから、そういったピッチャーに対しての創意工夫というのは、もうまるで対応できなくなってくる可能性がありますね。
沢村:そうならないためにも、中学生のうちにやっておくべき24のバッティングドリルを
しっかりやっておいた方が良いということですね。
川村さん:はい、そのように考えています。
※中学生の時期は、
「やるべきトレーニング」も厳選する必要があります。
次回、トレーニング時の注意点と
トレーニングメニューの一例を公開。
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