【少年野球】ピッチング・「ウエイテッドボール」



重量加減球「ウエイテッドボール」

皆さんこんにちは!

京都市北区にあります MORIピッチングラボ 代表の森です。

今回も野球のピッチングにおけるヒントやコツをお伝えしていきます。

今回のテーマは「重量加減球(ウエイテッドボール)」についてです。

以前ダルビッシュ投手が「重さの違うボール」を投げることで球速アップに繋げたりコントロールを良くして、調子を上げているというニュースを見たことがあります。

今回はその練習方法についてのお話になります。

当院でも重さの違うボールを使って練習するときもありますが、ダルビッシュ投手が使用しているのは当院のボールとは違うプライオボールというゴム製の専用ボールです。

これはシアトル郊外にある「ドライブラインベースボール」で行われているトレーニングで、重量加減球(ウェイテッドボール)を使って投げることで球速アップやコントロールアップにつながるトレーニング方法です。

メジャーリーグインディアンスのトレバーバウアー投手が行っていることで有名です。

重さの違うボールを投げるメリットとは?

人の体にある靱帯、筋肉、腱には固有感覚受容器と呼ばれるセンサーがあります。

例えば、目をつぶっていても今自分の左腕がどういうポジションにあるのかというのはわかりますよね。

なぜわかるのかというと、この時に伸びている筋肉や靱帯、腱が脳に指令を送ってこういうポジションをしていますよと伝えているんです。

こういう靱帯や腱などのセンサーは「深部感覚受容器」といいます。

こういうセンサーがしっかり働くことで、スポーツの動作やモーションを正しく繰り返し取ることができます。

重さの違うボールをランダムに投げることによって状況や環境を意図的に変えてあげるんですね。

メジャーリーグでも、その土地の気候、気温、マウンドの硬さや形状も違う、雨が降ってる日もあれば晴天の日もあれば乾燥している日もある、体調もいつも同じとは限りません。

そういう風に環境や状況が違う中でも投球の質を落とすわけにはいきません。

投球フォームをその時に考えながら投げるのではなくて、ランダムに重さの違うボールを投げることによって、自然に体に覚えさせる方法でもあります。

体というのはすごいもので、頭で考えなくても重さに適した腕の振り方を自然に動作として取ってくれるので、それを最大限に利用した練習方法だと思います。

僕自身もこの練習方法はいいなぁと思っていて、コントロールをつけるのにもいいですね。

重たいボールを投げるというのは賛否両論あって気を付けないといけない面というのはあるのですが、

重たいボールを投げるというのは軽いボールを投げるよりも全身を使って投げる動作というのを感覚的に身に着けることができます。

ウォーミングアップに取り入れていただくのもいいかなぁと思います。

ただ上半身や腕の遅れがある選手は肩や肘に負担が掛かりやすいので、こういった選手が重いボールを投げてしまうと腕の遅れが助長されるかもしれないので、そういう場合はあまりお勧めしていません。

ただ、このやり方のメリットはあるので、そういった選手は全段階で上半身の遅れなどをなくして感覚をつかんで、そのあとにこのやり方を試してもらったらよいのではないかと思います。

まとめ

今回は重量加減球とそのメリットについてご紹介しました。

こういった練習を取り入れるのは100パーセント安全という訳ではないのでアメリカでも議論の的になっています。

専門家の支持のもとに行うならいいんですが、ご自分でやるのは自己責任になってしまいます。

やられる際は専門家にアドバイスをもらうなどして、十分安全に気を付けて行ってみて下さい。

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この記事を書いた人森洋人森洋人
鹿児島県沖永良部島出身
鹿児島樟南高校で甲子園出場
京都市北区北野白梅町で、もり鍼灸整骨院を運営する傍ら、ピッチングラボを開設。
野球専門治療に始まり、ピッチングの指導を行う。
これまで全国3000人近くの選手や子供たちの指導に携わる。
ピッチングラボでは、野球で肩や肘を壊すことなく、長く野球を楽しんでもらうためのサポートをおこなっている。
MORIピッチングラボ代表
もり鍼灸整骨院 院長

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