コントロールが乱れた時の対処方法とは?
教材購入者の方から、このような質問をいただきました。
【質問】
中学生に上がって2年生になるピッチャーの子どもを先日、久々に見ました。
小学生のときから見てきたピッチャーなのですが、ボールが高めに抜けてストライクが入らない。
高めに抜けてしまうので、低めを意識すると、今度はベースの手前でワンバウンドして、ワイルドピッチしてしまう。
どうしようもないから、腕の振りを遅くして、ボールを置きに行って打たれてしまう。
練習試合で投げているのをみて、変わってないな…という印象でした。
もしアドバイスすることができるとしたら何があるかと考えたのですが、右投手で、左肩の開きが早く、踏み出す足が着地する前に投げ出しているので、そこは伝えてあげられるかなと思うのですが、後はボールは叩きつけるだけとかアゴが上がらないようにしたらいいといったアドバイスくらいしか思いつきません。
高低のコントロールをつけるのに何か良いアドバイスはないものでしょうか。
何か良い練習方法やコツなどがありましたら、教えてください。
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■ コントロールが乱れた時の対処方法
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結論から先に言いますと、ブルペンでピッチングする際、プレートの一番左端に軸足を置いて投げてみて下さい。
そしてコントロールできる感覚が得られて来れば、少しずつ軸足を定位置へずらしながら戻していって下さい。
またコントロールが乱れてきたら、プレートの一番左端に軸足を置いて投げるということを繰り返していきます。
キャッチボールの時からプレートに見立てたラインを引き、同じく左端に軸足を置いて投げることもお勧めします。
ストライクゾーン周辺のボールのコントロールというのは本当に微妙な感覚で大きく結果が変わります。
微妙な感覚というのはボールに与える力の向き、つまり指先からの力の角度になります。
小さな角度を頂点とする鋭角な三角形をイメージすると分りやすいかもしれません。
小さな角度から伸びた二つの線が短ければそれぞれの到達点同士の距離は近いですが、二つの線が長ければ長いほど到達点同士の距離は遠くなりますね。
そう考えると左右高低のコントロールはリリース時の指先からボール加える力の向きというのは本当に小さな角度の違いによるものなんです。
この感覚をいくら教えることは至難の業と言えます。
この感覚というのは投手自身がつかまなければいけない領域であると私は考えています。
ですからサポートしてあげないといけない部分は、この微妙な角度をどうこう説明するのではなく、感覚をつかみやすい条件を作ってあげることです。
感覚をつかみやすい条件というのは、”気持ち良く腕を振る”ということです。
気持ち良く腕が振れない状態というのは様々ですが、今回メールを頂いた内容を拝見する限り、踏み出し足の着地と同時または先に腕を振り出していることにあると考えられます。
その原因としては左肩が開いているということから、左半身全体が外側へまわってしまうため、踏み出し足の着地のタイミングが遅くなっている可能性があります。
さらに左半身が外側へまわることにより腕が早く前に出てくるという状態になるので踏み出しよりも先に腕を振らざるを得なくなります。
ですので、まずは左半身が外側に回らないようにしてあげる必要がありますが、開くなと言っても、無理やりに左肩を内側に捻ってしまいかえってフォームを崩します。
ですので自然に修正するために、軸足をプレートの一番左足において今まで通りに投げさせてあげます。
プレートの一番左側に軸足を置くと、これ以上開くといけないという意識がはたらき、故意にフォーム修正しなくても自然に左肩が開くのを抑える効果があります。
この軸足の位置でピッチングやキャッチボールを繰り返すことにより、開くフォームを自然に修正し、気持ち良く腕が振れる感覚をつかんでいきます。
腕が気持ちよく振れてくれば、左右高低の投げ分ける角度もつかみやすくなります。
フォームを大きく修正せず、かつ簡単な方法ですので、一度実践してみて下さい。
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